長い歴史を持つ写経は、もともとは人々に仏道を広め、大願成就を祈ることからはじまり、多くの人の心にやすらぎを与えてきました。
しかし、写経に興味があっても、
たとえば筆を持つのが苦手、字を書くことが得意ではない、何からはじめてよいかわからないなど、
さまざまなことが理由となってためらいを見せる方も少なくありません。
心をこめて丁寧に経文を書写することが写経の心ですから、文字の上手下手は本来、大きな問題ではありません。
それよりも大切なのは、静謐な雰囲気のなかで心穏やかな時間をすごしながら、仏様の教えを感じ取ることです。
書くたびに自分の気持ちが新たになっていくのに気づかれることでしょう。